インプラント歯科論文抄読会 「大阪府豊中市岡町の歯医者・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

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インプラント歯科論文抄読会 「大阪府豊中市岡町の歯医者・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

こんにちは。

今月も私が抄読しましたインプラント歯科論文を掲載いたします。

 

臼歯部インプラント埋入時の頬側の小さな骨の裂開の治療有無の違いにおける長期間の臨床および X 線結果:
RCT 研究
Title :Long-term clinical and radiographic results after treatment or no treatment of small buccal
bone dehiscences at posterior dental implants: A randomized, controlled clinical trial
Author:Tobias Waller,Milan Herzog, Daniel S. Thoma,Jürg Hüsler ,Christoph H.
F. Hämmerle,Ronald E. Jung
Journal:Clin Oral Impl Res. 2020;31:517–525.

 

PURPOSE
インプラント埋入時に頬側に小さい裂開がある場合、GBRで治療することで良好な
結果が得られることは一般的に知られているが、治療を行わなくても短期的な生存率
は変わらないという文献も存在する。本研究では 5mm 以下の裂開が、7.5 年後に GBR
で治療された裂開とそのまま埋入する場合で、臨床的および放射線学的結果をもたらすか調べた。
MATERIALS AND METHODS
・本研究は単一施設で行われる前向きRCT研究である。インプラント治療が必要で
あり、頬側に垂直骨裂開(≤5mm)がある22人の健康な患者が選ばれた。
・インプラント埋入は delayed (抜歯後 6weeks—6 month)か late (抜歯後 6 months 以
降)で行った。インプラントは臼歯部に、Camlog システムのプロトコールに従って
埋入した。 CAMLOG®SCREW-LINE インプラント(Camlog Biotechnologies AG)が使用された。
・臨床評価およびX線評価は補綴装着後3,6,12,18 カ月後と 7.5 年に行った。
・臨床評価はインプラントと補綴の生存率、PD、BOP、PIを行った。
・X線評価はCBCTを用いて頬側裂開を評価した。
1.頬の垂直方向の欠損の深さ(A)は、インプラントショルダーから骨とインプラン
トの接触位置まで測定し、骨縁下欠損の深さ(B)は、頬側の骨頂から骨とインプラ
ントの接触位置までを測定した。
2.水平方向の骨の厚さ:頬側骨の厚さは、インプラントショルダーから 1 mm、2 mm、3 mm の位置で測定した。
・インプラント辺縁骨レベルをデンタルX線にて評価した。
RESULTS
20 人の患者が 7.5 年リコールを受けた。インプラント/補綴の生存率は両グループ
で 100%。両グループでインプラント周囲組織に炎症の兆候はごくわずかであった。
7.5年後の頬側の垂直的な裂開の深さの変化の中央値は、GBR グループで 1.61
mm、SH グループで 0.62mm で、グループ間に有意差なし。頬側骨の厚みや垂直的な
裂開の深さには有意差があった。 また、各時期で辺縁骨レベルに優位差なく、7.5
年でも辺縁骨レベルの中央値(GBR:0.53; SH:0.68)はグループ間で有意差は
なかった。
CONCLUSION

小さい頬側骨裂開を伴うインプラントは、7.5 年で高いインプラント生存率と健全な
インプラント周囲組織を示した。GBR グループでは、頬側の垂直骨レベルは SH グ
ループと比較して高かったが、両治療とも全期間にわたって安定していた。

 

 

こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
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大阪大学歯学部卒業 歯学博士  松本卓也