インプラント歯科論文抄読会 「大阪府豊中市岡町の歯医者・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

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インプラント歯科論文抄読会 「大阪府豊中市岡町の歯医者・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

豊中市岡町のまつもと歯科院長 松本卓也です。

今月もインプラントに関する臨床論文を抄読いたしましたので掲載いたします。

 

術後合併症と早期インプラント失敗における高度な予測モデル Title:An advanced prediction model for postoperative complications and early implant failure Author:Balazs Feher, Stefan Lettner, Georg Heinze, Florian Karg, Christian Ulm, Reinhard Gruber,Ulrike Kuchler Journal:Clin Oral Impl Res. 2020;31:928–935

 

PURPOSE

ペナルティ付き回帰モデルに基づいて術後合併症と早期インプラント失敗の予測モデルを開発し、インプラントの危険因子を評価する。 さらに、リスク要因と術後合併症および早期のインプラントの失敗との関連を調査することを目的とした。

MATERIALS AND METHODS

・2016年1月1日から2018年11月30日まで、ウィーン医科大学歯学部の電子カルテのデータを使用して、後ろ向き研究を実施した。

・結果パラメータ

術後合併症(出血/化膿、腫れ、局所感染、血腫、神経感覚障害)および初期のインプラントの失敗をエンドポイントとして指定。患者のパラメーターは、年齢、性別、喫煙状態、全身状態(糖尿病、骨粗鬆症、骨関節炎など)、インプラントの位置、および欠損のタイプ(単歯欠損、多数歯欠損、遊離端欠損、無歯顎)で構成された。次のインプラントパラメータが考慮されました:長さ、直径、タイプ(骨レベル、歯肉レベル)、材料、骨造成(GBRまたは洞底挙上)、インプラント埋入のタイミング[即時、早期、待時]、フラップレスの使用、およびコンピューター支援ナビゲーションの使用。

・統計分析

ラッソモデルを使用して、評価されたイベント(初期のインプラントの失敗または術後合併症)の複合結果の予測モデルを開発した。

RESULTS

1,132人の患者(平均年齢50.6±16.5歳、 55.4%が女性、19.3%が喫煙者)、2,413本のインプラント。患者あたりのインプラントの数は1(n = 525)から10(n = 5)。長さ11.5mm、幅4.3 mmのインプラントが多い(19.6%)。 8 mmより短いインプラントはなく、すべてのインプラントの86.4%が直径3.5〜4.5mmである。ほとんどのインプラント(90.5%)は純粋なチタンインプラント。1,655本のインプラント(68.6%)が、骨造成を行わず埋入。

・術後合併症は71人の患者(6.3%)で発生。局所感染は49本のインプラント(2.0%)で観察。長期の腫れは18人の患者(1.6%)で発見された。神経感覚障害は、10人の患者(0.9%)で観察され、そのうち13本中12本は下顎臼歯部に埋入された。神経障害はすべて一時的なものであった。インプラント周囲の骨量減少は、10本のインプラント(0.4%)で発生した。ロード前に合計16個のインプラント(0.7%)がロストした。

・骨造成は局所感染のリスクが高い(OR = 2.67、95%CI:1.42–5.04、p = .003)。 糖尿病(OR = 7.58、95%CI:1.61–35.71、p = .007)および無歯顎に埋入されたインプラント(OR = 4.92、95%CI:1.30〜18.63、p = .024 )血腫形成のリスクが高い。糖尿病(p = .006)および骨造成(p = .039)の合併症のリスクが高い。

・2変量解析

インプラント埋入のタイミングと早期インプラント失敗との関連が確認(即時:1.0%、早期:1.8%、後期:0.4%、p = .006)。 局所感染と骨造成の関連(はい:3.1%、いいえ:1.6%、p = .043)。

血腫形成とインプラント埋入の関連(単一インプラント:0.4%、複数歯:1.1%、遊離端:0.2%、無歯顎:5.2%、 p <.001)、

血腫とインプラント埋入領域(上顎前部:1.3%、上顎臼歯部:0.7%、下顎前歯部:5.9%、下顎臼歯部:1.3%、p <.0001)、血腫と骨造成(はい:0.6%、いいえ: 2.0%、p = .048)、血腫と糖尿病(はい:10.9%、いいえ:1.1%、p = .001)

CONCLUSION

インプラントにおけるリスク予測に適した新しい方法論を使用して、リスク要因と結果との関連を確実に推定することができた。

 

ラッソ分析の特徴は、いくつかの係数を正確にゼロに縮小する変数選択である。したがって、Lasso分析は余分な予測子を完全に排除し、結果の解釈を容易にする。リッジとラッソは、低ノイズの設定で比較的良好に機能するが、ラッソには、ノイズの多いデータでの利点がある(Pavlou et al。、2016)。リッジを使用する場合、変数選択は使用できない

 

 

こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
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大阪大学歯学部卒業 歯学博士 松本卓也