歯科用インプラント論文抄読 「大阪府豊中市岡町の歯医者・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

まつもと歯科医院ブログ

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歯科用インプラント論文抄読 「大阪府豊中市岡町の歯医者・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

みなさまこんにちは。

寒くなりましたが体調いかがでしょうか?

今月も新しい歯科用インプラントに関する論文を抄読いたしましたので掲載いたします。

 

初期固定が弱い歯科用インプラントの結果の評価に対する後ろ向き研究

Title :A retrospective case series evaluating the outcome of implants with low primary stability

Author:Kwan‐Joo Lee, Jae‐Kook Cha, Ignacio Sanz‐Martin, Mariano Sanz, Ui‐Won Jung

Journal:Clin Oral Impl Res. 2019;30:682–690.

 

PURPOSE
初期固定が弱いことが歯科用インプラント治療の成功率に影響するかどうか研究する必要がある。よって初期固定が弱い歯科用インプラントの治療結果と歯科用インプラントの失敗に関連するかも知れない要素について分析する。
MATERIALS AND METHODS
・156人の患者、169本の歯科用インプラントが含まれ、観察期間は34日から9.28年である。歯科用インプラント埋入時、インプラントカバースクリューやインプラントヒーリングアバットメント装着時に手で回すと回転した症例を集めた。
全ての歯科用インプラント治療は2008~2018年に延世大学歯学部病院の歯周病科の11人の歯科用インプラント専門医によって行われた。登録された患者は2017年4月から2018年5月の間にリコール及びチェックを受けた。
・歯科用インプラントの埋入トルクは20Ncm以下であり、機械研磨の歯科用インプラント、抜歯即時インプラント、オーバーデンチャーの症例は除外した。
・歯槽頂切開、フラップを開けてドリリングを行う。補綴は十分なオッセオインテグレーション後に行う。
必要に応じてGBRやソケットリフト、サイナスリフトを様々な骨補填剤やメンブレンを用いて行った。
・年齢、性別、および手術時または過去の全身健康状態(心血管疾患、糖尿病、骨粗鬆症、甲状腺疾患、化学療法の治療歴など)の存在を調べた。歯科用 インプラントの位置、骨の分類(LekholmおよびZarbの分類)、歯科用インプラントのタイプ、ブランド、直径、長さを調べた。

単冠か2~4つの連冠かを調べた。
・患者は6〜12か月ごとのメンテナンスをうけた。
・歯科用レントゲン写真を用いてプラットフォームの接合部から近遠心の周囲骨までの平均値を吸収量とした。
・インプラント周囲炎、インプラント周囲粘膜炎、インプラントスレッドの露出、インプラントカバースクリューの露出、咬合干渉、補綴の脱離、コンタクトやインプラントスクリューの緩み、ポーセレンの破折などの偶発症をチェックした。
RESULTS
・臼歯部に154本、前歯部に15本埋入。上顎97本、下顎57本。120本は2回法で歯科用インプラント埋入から補綴まで平均4.26±2.30月。47本は1回法で平均5.81±2.94月。
・7人の患者で7つの歯科用インプラントがロストし、歯科用インプラントおよび患者レベルでの累積生存率はそれぞれ94.74%(95%CI:89.11–97.50)および94.33%(95%CI:88.30–97.30)になった。 Kaplan–Meierでは、単純な手術群(87本の歯科用インプラントでインプラントのロストがなく、p = 0.005)と比較した場合、GBRなど高度な手術グループ(82本の歯科用インプラントで7本のインプラント損失)でのみ歯科用インプラントのロストが認められた。
CONCLUSION
この研究においては歯科用インプラントが保護され、負荷をかけないのであれば、初期固定の弱さは歯科用インプラントの生存率や周囲骨の吸収に影響しない可能性がある。

 

では皆さま今日も一日頑張っていきましょう!
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。
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大阪大学歯学部卒業 歯学博士