インプラント歯科論文抄読会 「大阪府豊中市岡町の歯医者・日本口腔インプラント学会専修医・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

まつもと歯科医院ブログ

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インプラント歯科論文抄読会 「大阪府豊中市岡町の歯医者・日本口腔インプラント学会専修医・歯科審美学会認定医・まつもと歯科」

こんにちは。

まつもと歯科院長 松本卓也です。

今月も新しいインプラント歯科論文を抄読いたしましたので掲載いたします。

 

臼歯部インプラント単冠補綴のセメント及びスクリュー固定の比較.24ヶ月RCT研究 Title:Cemented versus screw-retained posterior implant-supported single crowns: A 24-month randomized controlled clinical trial Author:Stefan Wolfart, Anne Rittich, Karin Groß, Oliver Hartkamp , Annabelle von der Stück, Stefan Raith ,Sven Reich Journal:Clin Oral Impl Res. 2021;32:1484–1495.

 

PURPOSE

セメント固定は残留セメントによるインプラント周囲炎のリスクが高く、スクリュー固定はスクリューの緩みなどのリスクが高いとの報告がある.臼歯部におけるセメント固定およびスクリュー固定の二ケイ酸リチウムインプラント支持シングルクラウンの生物学的および技工学的合併症の発生率を比較する.

MATERIALS AND METHODS

・ドイツのアーヘン工科大学病院、補綴と生物材料科にて臼歯部シングルインプラント患者が選ばれた.

選択基準は、下顎は下歯槽神経から少なくとも11mmの歯槽堤の高さ、上顎は10mmの歯槽堤の高さがあること,対合歯は義歯ではないこと,健康であること.

喫煙者(1日20本以上),大きなGBRが必要な患者,未治療の歯周病患者,口腔衛生状態が悪い患者,精神病,TMDの患者および薬物乱用の既往のある患者は除外した.

・インプラント(直径3.8〜5.0 mm、長さ9〜11 mm、Promote Plus、Camlog)はサージカルガイドを使用して埋入した。必要に応じ,Bio-Ossおよびコラーゲン膜(Bio-Gide)を使用。 3ヶ月(下顎)と6ヶ月(上顎)の治癒期間の後、2次オペ、その後ヒーリングアバットメントを装着した。

・スクリュー固定及びセメント固定はランダムに割り当てられた.

・セメント固定 チタンアバットメントのマージンは縁下1mm以内、Multilink Implant(Ivoclar Vivadent)を使用して、合着.セメント残留物は、2.5倍の倍率で拡大鏡を使用してハンドスケーラーで除去した.

・スクリュー固定 スクリューは20N/cmで締め,レジンでアクセスホールを埋めた.

・臨床評価は基準日(セットから2週間以内),12ヶ月,24ヶ月で行った.

・PI,GI,PD,BOPを計測した.

・デンタルX線評価は基準日,12ヶ月に行った.

RESULTS

・41人の被験者(女性24人、男性17人)セメント固定28本、スクリュー固定28本. 1人の被験者が3回のインプラント埋入、13人の被験者が2回のインプラント埋入、27人の被験者が2回のインプラント埋入.インプラント埋入日の被験者の平均年齢は47歳(26歳~80歳、SD±14歳)

・24か月のフォローアップで、セメント修復物よりもスクリュー保持の方がカラーマッチが大幅に優れていた(p <.05)

・どちらのグループでも、すべての咬合接触点の32%で緩くなった.すべての近位接触点の18%で緩くなった.補綴から1か月後に、スクリュー保持グループの1つのインプラント(3%)でスクリューの緩みが観察され,再度締めた.24ヶ月の観察期間中にセラミックのチッピングは発生しなかった。

・セメント固定では、ベースラインの2つの修復物(6.9%)で、X線写真で近心および遠心のセメント残留物が検出され, それらは直後に取り除いた. 平均骨量減少は0.03〜0.15mm.遠心では、12か月後の

セメント固定グループの骨量減少が有意に少なかった(p <.001)。 近心面では、2つのグループの間に違いは見られない(表6)。 2つのグループのGIとBOPに有意差はない.PIのみが、12か月後のセメント修復物(64.3%)よりもスクリュー固定(96.6%)の方が有意に高かった(p = .016).12か月後、BOPの発生率は14.2%(スクリュー固定)および17.9%(セメント固定)

CONCLUSION

セメント固定とスクリュー固定モノリシッククラウンの間に臨床的に関連する違いはなかった. 技工学的な合併症に関しても、24か月後に2つのグループ間に有意差はなかった。 24ヶ月の観察時間中に、両方のグループの咬合および近心接触点に有意な損失があった。

 

インプラントの咬合が緩くなるというのはあまり論文でも見ないですが、そういうこともあるのでしょうか?

ここは不明確な感じがいたしますので参考程度にしております。

 

今後も豊中市の皆様の歯や口腔内の健康維持に寄与出来ればと思います。

 

こういう大変な時期ですが私も歯科医師として今できることを精一杯させて頂こうと
思っております。
では皆さま今日も一日頑張っていきましょう。
歯医者として豊中市の地域医療に歯科治療という形で微力ながら
貢献できますよう頑張ってまいりますので今後ともよろしくお願いいたします!
これからも
「大阪の豊中・岡町でよりレベルの高い歯科治療を提供出来る歯医者となるように」
努力したいと思います。

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